タイヤローテーション
どことなくかっこいい響きが男性受けしそうなタイヤローテーション。
タイヤの寿命がきたら新品に交換しないと安心して快適に観光地へ出掛けたり温泉地へ 出掛けたり、カブト虫を捕まえに山へ出掛けたり釣りをしに湖に出かけたり、気になる モデルルームの展示会場へドライブがてら向かったり、何年も前から欲しかった腕時計 を買うお金が貯まったからデパートへと車を走らせたり、予約の時間に遅れそうに なって急いで歯科医院に車を飛ばしたりできなくなります。 寿命がきたのなら交換するのもやむを得ないとその出費に納得するしかありませんが、 頭の切れる人ならそこで「なら寿命を延ばせばいいんだ」と思いつくでしょう。 そんな魔法みたいなことができるのかと不思議がるかもしれませんが、出来てしまう ことは整備士に聞いてみれば確認できますので、疑うのなら一度整備工場へ電話して タイヤについで詳しく教えてもらって下さい。 そのタイヤの寿命を長くする方法は誰でも自分の力で出来そうな簡単な方法ですので、 よければ明日にでも実践してもらいたいくらいの軽作業です。 タイヤは使っているうちに磨耗して溝が磨り減っていくのですが、車種や取り付け位置 によってその度合いは均一ではなくばらつきが生じます。 タイヤは4輪全てが均等に摩耗しないので、一番消耗する部分が寿命になると残りの 部分はまだまだ余生を送れそうでも一蓮托生で引退となってしまいます。 一般的に前輪駆動のFF車はフロントタイヤの磨耗が、後輪駆動のFR車はリアタイヤ の摩耗が早く進むと言われています。 そしてリアタイヤはセンター部分が、フロントタイヤはショルダー部分の摩耗が進行 しやすくなるので、場所によっては倍近く消耗の速度に差が出てきます。 同じ位置でずっと同じタイヤを使っていると、タイヤの磨耗が偏って最短で寿命が 近づいてくるのはなんとなくわかるでしょうか。 この偏りをなくして均一に磨耗するよう導く方法があればタイヤの寿命も少しですが 長くなるので、長い目で見ればタイヤにかかる費用も安く済ませられます。 磨耗を均一にする方法、それはタイヤローテーションです。 タイヤの取り付け位置を定期的にローテーションさせることでまんべんなく消耗させる ことを目的とするこの方法は、自動車整備に興味が無い人はほとんどやっていない技 ですが整備士なら自分の愛車に定期的に施している魔法です。 やりかたはいたって簡単、タイヤを外して入れ換えるだけです。 ベストなタイミングは使用具合というか磨耗具合によるので一律これくらい、と言う のは難しく、自分で判断できないなら専門家に見てもらうのがいいでしょう。 これがオイル交換や消耗品の交換なら早すぎても全く問題ないのですが、この場合の タイヤローテーションはバランスを見ながら調整することに意味があるのでむやみに 交換を繰り返しても全く意味がないのです。 乱暴な運転だと自覚している人、山道など曲線を頻繁に走行する人はきっと愛車の タイヤも消耗が早いでしょうからタイヤローテーションも早めに、としか言えない ですし、タイヤの様子を観察しないと適切なタイミングはわかりません。 自分でタイミングをつかめるようになるまでは、給油しに寄ったガソリンスタンドで 「いい天気だね、そろそろタイヤローテーションするべきかな?」とさりげなく 尋ねてみたりしてもいいでしょう(セルフスタンドでは使えない手ですが)。 タイヤローテーションの方法はタイヤの位置を入れ換えていくので、タイヤを外して 取り付けてを繰り返すだけです。 1つ目のタイヤを外したらそこのスペースにはスペアタイヤをはめておきます。 そうしないと2つ目のタイヤを外すためにジャッキが2つ必要になりますし、不安定で 危険な作業になってしまいます。 入れ換える位置は車種やタイプによって違うので、車を購入したディーラーか整備工場 で教わってメモしておきましょう。 タイヤローテーションは1度やって終わりではなく、その後も消耗具合を見ながら 何度か繰り返すことで真価を発揮しますので、その時にためにもメモに残しておけば 次の作業の時にはローテーション先を教わる必要がなくなります。